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腹部(内臓)

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交通事故の衝撃により、胸腹部の内臓に損傷を受け、後遺障害が残ることがあります。胸腹部臓器は、呼吸器系、循環器系、消化器系、泌尿器系、生殖器系に分けられます。これらの臓器に後遺障害が残った場合について説明します。

呼吸器系

交通事故で肺、肋膜、横隔膜等の呼吸器系の内臓に損傷を受けた場合、呼吸困難などの症状が起こり、後遺障害となる可能性があります。肺には換気機能と呼吸機能がありますが、換気機能は肺機能検査、呼吸機能は動脈血ガス分析を行い、それらの検査で立証できない場合には運動負荷試験により判定を行います。

循環器系

心臓や心嚢等の循環器系の内臓が損傷を受け、心機能が低下して後遺障害となることもあります。除細動器又はペースメーカを植え込んだもの、房室弁又は大動脈弁を置換したもの、大動脈に解離を残すものについても後遺障害となります。

腹部臓器(消化器系)

食道、胃、小腸、大腸、肝臓、すい臓、ひ臓などの消化器系の臓器の損傷によって後遺障害となることがあります。消化器系の臓器は相互に密接な関連性があるため、複数の検査を行って判断する必要があります。

泌尿器

腎臓、尿管、膀胱、尿道などに損傷を受けた場合には、頻尿、失禁、尿道狭窄などの症状が起こり、後遺障害となってしまうことがあります。

生殖器

睾丸や卵巣を失って生殖機能を完全に喪失した場合や、陰茎の大部分を欠損、勃起障害、射精障害などが起こった場合に、後遺障害として認定される可能性があります。

胸腹部臓器の後遺障害認定基準

胸腹部臓器の後遺障害の等級認定基準について、代表的なものは次のとおりです。

(別表第一)
1級2号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2級2号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
(別表第二)
3級4号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5級3号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
7級5号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
7級13号 両側の睾丸を失ったもの
9級17号 生殖器に著しい障害を残すもの
9級11号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
11級10号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
13級11号 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

上記は、胸腹部(内臓)の後遺障害について、主なものを例示しています。上記以外の症状でも、後遺障害として認められる可能性があります。当事務所では初回相談は無料になっていますので、交通事故で負った傷や残存症状でお悩みの方はお問い合わせください。

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