20代の男性会社員が、左脛骨腓骨骨折に伴う左足関節機能障害及び左足第1指機能障害につき後遺障害併合9級の認定を受け、交渉で4000万円の賠償金を獲得した事案
ご相談内容
被害者 | 20代男性 |
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部位 | 左足 |
傷病名 | 左脛骨腓骨骨折 |
後遺障害等級 | 9級 |
獲得金額 | 4000万円 |
川口市在住の20代後半の会社員男性である依頼者が、バイクの後ろに乗っていたところ、運転手の運転操作ミスにより転倒し、脛骨腓骨骨折の傷害を負った事案です。
事前認定により、併合9級の後遺障害が認められ、その直後に、正当な賠償金がわからないとして、当事務所へご相談に来られました。
サポートの流れ
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
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後遺障害等級 | 9級 | 9級 | – |
入通院慰謝料 | 0 | 220 | 220 |
休業損害 | 0 | 200 | 200 |
逸失利益 | 0 | 3200 | 3200 |
後遺障害慰謝料 | 0 | 690 | 690 |
合計 | 0 | 4310 | 4310 |
担当弁護士は、まず相手方保険会社に賠償額の提示を求めたところ、相手方保険会社は、依頼者に減収が生じていないことを理由に、逸失利益はほぼ認められないことを主張してきました。
そのため、減収が生じていない原因について、詳細に聞き取り等の調査を行い、本人の努力や会社側の協力・配慮がなされていることにより、減収が生じていないことが判明しました。相手方保険会社に対しては、減収が生じていないとしても、これは上記事情によるものであって、逸失利益は認められること等を詳細に主張しました。
また、訴訟を提起し判決に至った場合に、仮にこちら側の主張が認められたら、遅延損害金と弁護士費用の負担が極めて大きくなることも主張しました。
解決内容
その結果、既払金を除き、自賠責保険金を含めた総額約4000万円の賠償金を示談により獲得することができました。
所感(担当弁護士より)
事故に遭われ、後遺障害が残ってしまった方の中には、その後遺障害が原因で仕事のパフォーマンスが低下したのにも関わらず、収入が減少しない方もいます。後遺障害が認められたとしても、実際の減収の生じていない事案では、相手方保険会社は逸失利益について制限的に考える傾向があります。
しかしながら、減収が生じていない原因は人によって多様ではありますが、通常は、不運な事故でパフォーマンスが低下したからといってこれを理由に給与を下げるのは酷であろうと考える使用者側の配慮がある場合が多いと思われます。
このような場合には、その会社ではなんとか減収は免れているけれども、事情により転職を余儀なくさせられた場合等、他の会社に勤める場合には同じよううにいかないことは明らかです。
そこまで考えると、やはり減収が生じていなくても、逸失利益は認めるべきであり、本件でも最終的は担当弁護士の主張が認められることになりました。